いつも旬な男の物語(196)〜俺は教師だ!「今、一番綴りたいこと 70」〜

 

  予備校時代で心配だったのは、志望校に受かるかどうかという一点に尽きた。

 

  三浪めは特にそれが強かった。

 

  それを払拭するには勉強しかなかった。

 

  不安が頭に浮かばないぐらいに勉強するだけだった。

     

 

  模擬テストでは志望校の合格率が80%を越えてA判定を取っても、それは模擬テスト

  形式での合格率だった。

 

  志望校の問題形式でのそれではなかったので、その合格率は正確なものではなかった。

 

  そのことはわかっていたが、まだ時間的に余裕がある時は少し有頂天になり、もう受

  かったも同然のように思ってもいた。

 

  しかし、過去問を解いていく中で、合格最低点を取るにはまだまだ知識不足のところ

  があるのが判明してきた。

 

 

  受験科目が少ないとはいえ、国立は難度の高い問題が出るのでじっくり考えながら問

  題を解く形式だった。

 

  私立は大量の問題数をいかに制限時間内に解くかという問題形式だった。

 

  そして、どちらにも対応できる必要があった。

 

 

  じっくり型と即答型という相反する形式の両方に十分に対応できるだけの力があるか

  どうかが勝敗の分かれ目だった。

 

  結局はこの対応能力が不十分なままで受験をすることになった.....