いつも旬な男の物語(205)〜俺は教師だ!「今、一番綴りたいこと 79」〜

 

  生まれて初めてのアルバイトが高2の冬で、2番目が「おかめん」だった。

 

  「おかめん」では佐兼と俺がバイト一期生で、俺が初代のバイト長になった。

 

  そういう意味では「おかめん」も生まれて初めての貴重な経験をさせてもらった。

 

 

  そこで出会った人たちからは多くのことを学んだ。

 

  まず店長からは...27歳という若さだったが、人を雇うに当たっては上司と部下の関係を

  決して崩さず、且つ年上の人にはそれなりの敬意を持って接すると言うことを学んだ。

 

  

  調理長からは...最高齢の社員さんで、「おかめん」では親父みたいな存在に思え、俺が

  味わったことがないような経験談などを聞き、社会の仕組みの一端を学んだ。

 

  

  料理屋の板場上りの社員さんからは...老舗料理店での修行の話など、まずこれからも知

  ることがないだろうという貴重な話が聞けた。

 

  また、彼が料理屋時代から使っている大切な包丁を使わせてもらい、包丁の持つ美しさ

  と危うさの両面を体感した。

 

  経験談を聞くだけでなく、実際に職人さんにとって本当に大切な物に直接触れること

  で生の実感として、その物の持つ雰囲気が味わえたのは大きな財産となった.....