いつも旬な男の物語(182)〜俺は教師だ!「今、一番綴りたいこと 56」〜

 

  第2希望の学部にも俺の受験番号はなかった。

 

  何度も見返したが無かった。

 

  俺は絶望のどん底に落とされたような感じで帰路についた。

 

 

  帰宅して俺は両親に不合格だったことを伝えた。

 

  今後のことについて少し話をしたが、どんなやり取りをしたかはあまり覚えていない。

 

  「これからどうするんだ?」「何の仕事をするんだ?」といったことをおやじに言わ

  れたと思う。

 

  俺は「う〜ん」と押し黙ったままで結論は出なかった。

 

  その日の両親との話し合いはそこで終わり、俺は一晩じっくり考えることにした。

  

 

  一晩じっくり考えて出した結論は、もう1年浪人することだった。

 

  翌日、俺はおふくろにもう1年浪人させて欲しいと伝えた。

 

  どうしても希望する大学に行きたいので予備校にもう一度行かせて欲しいと。

 

  「私の一存で言えることではないので、お父さんに直接頭を下げて言いなさい」とお

  ふくろはキッパリと言った。

 

 

  その日の夕方、おやじが仕事から帰ってきた時、俺は少し緊張しながら「もう

  一度浪人させてください」とおやじに頭を下げた.....