いつも旬な男の物語(203)〜俺は教師だ!「今、一番綴りたいこと 77」〜
何を隠そう、前期の始め頃には高価な英語教材を購入して会話の練習をしたり、参考
書で文法や構文の勉強をしたりもしたが、秋が深まる頃にはほとんど手をつけること
がなくなっていた。
夏休みは休暇を利用して、泊まり込みのアルバイトをしてみようと考えていた。
何故そう思っていたのかはわからない。
自分を試して見たいと考えていたのか、しばらく地元から離れた場所で働きたいと思
っていたのか...。
兎に角、アルバイトニュースの夏休み特集で探した。
期間的にも場所的にも最適な仕事が見つかった。
早速電話でアポを取り、指定された時間に面接に行った。
事務所は小さなビルの中にある一室だった。
所長と向かい合って座り、仕事内容や労働期間と勤務時間・給与などの詳しい話を聞
き、その場で契約が成立した。
そこは最大で100名ぐらいが泊まれる中規模のペンションだった。
冬はスキー客で賑わい、夏は避暑や研修・合宿などで利用するお客さんが多かった。
家族連れも何組か利用されるということだった。
これで俺の希望通り新たな地でのアルバイト先も決まり、「おかめん」は.....