いつも旬な男の物語(159)〜俺は教師だ!「今、一番綴りたいこと㉞」
俺もいよいよ将来の進路を考える学年になった。
担任は40代中頃の男の先生になった。
数学の八瀬先生で、顔は四角いが温厚で笑福亭仁鶴に似ていた。
高3の思い出と言えば、ひとりの友人とのことが強く印象に残っている。
彼とは高2の時に同じクラスになり、7〜8人の仲間の一人だった。
高3になるとその仲間がバラバラのクラスになり、いっしょだったのは友人の佐兼だけ
だった。
何をするにもどこへ行くのも彼と行動を共にしていた。
本当にべったりという言葉がぴったりの関係だった。
彼には兄がいて、その兄の影響で彼は数学にとても関心を持っていた。
俺の知らないことをたくさん知っていて、数学に関わることは彼からいっぱい学んだ。
数学にはそんなに興味が無かった俺だが「フィールズ賞・広中平祐・岡潔・遠山啓...」
など数学に関わる賞や有名な人物など多くのことを彼から得た。
進学は最初は医学部を考えていたが、数学が難しくなり関心がなくなった。
左兼の影響で数学が好きになるかなと思ったが、残念ながらそうはならなかった。
夏休みにある1冊の本を読んだことで、俺の進路は外国語学部のある大学へと傾いて
いった.....