いつも旬な男の物語(199)〜俺は教師だ!「今、一番綴りたいこと 73」〜
面接を終えた日の夜10時から佐兼とうどん屋「おかめん」で働き始めた。
俺たち二人が「おかめん」での初代バイト生になった。
オープンしてまだ数日だったが、その間は社員さんと店長だけで店を切り盛りしてい
た。
俺が紹介されたのは全部で6人だった。
40代半ばの調理長、料理屋の板場上がりの27歳の男性・30歳ぐらいの社員夫婦・25
歳の男性社員・そして若い店長の6人で「おかめん」はスタートしていた。
そこに俺たち二人がバイトとしてやってきたので、合計8人体制で「おかめん」はまた
新たに動き始めた。
佐兼と俺はまず厨房に入った。
洗い物を中心に、食材を取りに外の倉庫に行ったり、ビールケースを片付けたりと厨
房の中で社員さんに言われたことをこなしていった。
厨房には社員さん一人とバイト二人の3人がいて、ホールは社員さん一人で回してい
た。
店が混み合ってくると、ホールの手が足りなくなるので俺が助っ人に行くことが多
かった。
店は観光地のど真ん中に位置し、目の前には有名な神社があり、周りは昔ながらのお
茶屋や高級クラブなどがひしめきあっていた。
昼は観光客でごった返し、夜はおとなの社交場と化していた。
俺たちが働き始めた深夜帯は飲み屋帰りのサラリーマンやアフターでやってくるクラ
ブのホステスと客が多かった.....