いつも旬な男の物語(179)〜俺は教師だ!「今、一番綴りたいこと 53」〜

 

  宅浪の前半は彼女との文通でのやり取りを通して何とか俺の受験へのモチベーション

  は保たれていた。

 

  その間にラジオ講座で語学の勉強をしたり、読書をしたり受験勉強をしたりしていた。

 

  場所は家でやることもあれば図書館ですることもあった。

 

  たまに高校時代の友人である佐兼と会って本屋へ行ったり、喫茶店で喋ったりして社

  会との接点を保っていた。

 

  

  後半は彼女とのやりとりも少しずつ遠ざかり、モチベーションも落ちかけた。

 

  しかし、このままではいけないと思い直し、翌年には予備校に通うことを決めた。

 

  その予備校にも試験があるため、まずはそこに入るための受験勉強に切り替えた。

 

  自分の目指す大学は今の俺の生活スタイルでは難しいので、自分の生活リズムの立て

  直しと志望大学合格のために予備校受験に向けて勉強を開始した。

 

  と言っても後々の予備校時代の受験勉強に比べたら勉強量や情熱は全然違っていた。

 

 

  でも、ようやく次年度からの方針が決まったので、俺はスッキリした気分で予備校受

  験までを過ごすことができた。

 

  学生でも社会人でもない宙ぶらりんの自分から抜け出すには、予備校といえども学生

  という身分は保証される。

 

  たとえ1年でも学生扱いになるので、学割なども利用できる。

 

  まあ、とりあえずは宙ぶらりんでなくなることに安心感を覚え、目標ができたことで

  やる気にも繋がった.....