いつも旬な男の物語(176)〜俺は教師だ!「今、一番綴りたいこと㊿」〜

 

  「教師とは?」シリーズも高校時代から予備校時代へと進む。

 

  高校を卒業して1年目は宅浪しながら受験をした。

 

  受験で出会った彼女と文通をしながら勉強をしていたが、彼女との文通も自然に遠の

  いてゆき、俺の中に核となるものが無くなってしまった。

 

  

  家に閉じこもってばかりいてはどうしても生活に乱れが出てくると考え、電車に乗っ

  て図書館通いもした。

  

  でも、図書館に行く頻度も次第に少なくなり、しまいには行かなくなっていった。

 

  

  朝から晩まで予備校のように時間割が決まっているわけではないので、自分にどうし

  ても甘くなってしまう。

 

  勉強に気が向かない時は繁華街まで服を買いに行くことがよくあった。

 

  

  高校時代の友だちである佐兼も俺と同じ宅浪をしていた。

 

  同じ境遇だったので、定期的に連絡を取りながら本屋に行ったり喫茶店に行ったりし

  た。

 

  勉強の捗り具合や翌年の受験の話などをしながら、二人とも外の世界と接点を保って

  いた。

 

 

  宅浪の途中で二人が気づいたのは、やはり予備校に行かなければ計画立てた勉強がで

  きにくいということだった。

 

  それも最初からわかっていたことだが、実際に自分で体験してみなければ俺たちには

  気づけなかった.....