いつも旬な男の物語(171)〜俺は教師だ!「今、一番綴りたいこと㊺」〜

 

  二人で切ない気分に浸っていると、遂にバスが到着した。

 

  彼女と俺は握手をしながら「合格は電話で知らせるよ」「ありがとう。二人とも受か

  ってるといいね」と言葉を交わした。

 

  「じゃあ、またその時」と俺。

 

  「うん、待ってるね」と彼女。

 

  扉が開き彼女はバスに乗り込んだ。

 

  扉が閉まりバスが動き出しても二人はずっと手を振っていた。

 

  バスが俺の視界からいなくなると、俺は再び駅のホームへと上って行った。

 

 

  帰りの電車の中で俺は川辺での楽しいひとときを思い返していた。

 

  昨日出会った女の子とついさっきまで手を繋いで川岸を歩いていた。

 

 

  本当に今遠い過去を思い返してみても、信じられない気がするが事実なんだ。

 

  まさしく10代という青春真っ盛りの中で味わった貴重な体験だ。

 

 

  次に彼女と電話で話したのは、合格発表の結果を俺が電話で伝えた時だった。

 

  発表の日、俺は受験会場まで見に行き、掲示板を確認すると.....