いつも旬な男の物語(168)〜俺は教師だ!「今、一番綴りたいこと㊷」〜
二人で川のほとりを歩いていると、彼女の身体と俺の身体が軽く触れ合った。
昨日知り合ったばかりの女の子とこうやって肩を並べながら川辺を歩いているなんて
一昨日までは全く想像もしていなかった。
昨日も午前中の試験が終わった時、俺が声をかけなければ朝の最初の出会いだけで終
わっていただろう。
でも、俺は昼ごはんを一緒に食べようと彼女を誘った。
彼女の方もこちらをチラッと気にしている様子が見えたので俺は一層声をかけようと
した。
女の子に自分から声をかけたことなんて一度もなかったのに、この時ばかりは何の抵
抗や照れくささや恥ずかしさもなかった。
臆病風に吹かれることもなかった。
居ても立ってもいられないという心境でもなかった。
まさしく自然の流れの如く俺は彼女の方に歩んで行った。
今日も彼女にもその意志があったが如く二人並んで歩くことに何の抵抗感もなかった。
まるで、二人が合体して新たな人間に変身するみたいにスッと一つになる感じだった。
それだけ違和感がなく自然に身を任せていた。
ひょっとして、これが.....