いつも旬な男の物語(149)〜俺は教師だ!「今、一番綴りたいこと」㉔〜

 

  三石先生は、第2分野の生物は得意だったが第1分野が少し苦手だった。

 

  だから、第1分野の物理の時間は、自分も生徒と一緒になって考えながら授業をして

  くれたのでとてもわかりやすかった。

 

  ある時、授業中にわからないところが出てきて、物理専門の先生に職員室まで聞きに

  行ってくれたこともある。

 

  また、ある時は生徒たちに理解してもらうために、放課後に補習授業を開いてくれた

  こともあった。

 

  俺も教師になってとことん生徒たちに関わっていこうとするのは、三石先生の情熱を

  目の当たりに見て経験してきたからだろうなあ。

 

 

  中2の時の担任は男の大林先生だった。

 

  社会の先生でかなり年配だった。

 

  背筋がピシッとしていて、厳格なおじいちゃんという感じで、まさに教師というに相

  応しい風格を備えていた。

 

  でも、温厚な性格で、笑うと本当に優しさが溢れていた。

 

  チョークで黒板に書く字がもの凄く上手で見やすかったのを覚えている。

 

  チョーク箱がこの先生だけ木箱だったのが印象に残っている。

 

  この先生からは厳しさの中に優しさを持って生徒に触れ合うことの大切さを学んだ.....