いつも旬な男の物語(148)〜俺は教師だ!「今、一番綴りたいこと」㉔〜
じいちゃんは背中に銃弾を受けても助かった。
ばあちゃんは空襲警報が鳴る最中に平然と五右衛門風呂に入っていた。
神様に見守られていたんだなあと感じる。
じいちゃんとばあちゃんにもかわいがられて育った俺も小学校を卒業し、中学に入学
した。
俺にとって小学校と中学の一番大きな違いは制服があるかないかだった。
小学6年間は私服で自分の好きな格好で登校していたが、制服が出来上がって初めて身
につけた時、今までと違っておとなびた気分になった。
服装が変わるだけで気分や気持ちがこんなにも変わるのを感じたのは初めてのことだ
った。
だぶだぶだった制服は見た目には新入生だということを世間に知らしめていた。
登下校の時もどことなくシャキッとした気持ちになり、おとなの世界に一歩近づいた
気分だった。
中1の時の担任は教師になりたての若い三石という男の先生だった。
理科の先生で専門は第3分野だと言って笑っていた。
中学の理科は第1分野と第2分野だけだったので、第3分野なんてあるの?とみんな思っ
ていた。
ひょっとしてエロい方面の分野じゃないのと俺たちは思っていた。
年齢が俺たちとあまり変わらないということもあり、何かと生徒にかまってくるよう
な先生だった。
このあたりは俺に似ている!
俺が教師になって、生徒にあれこれちょっかいを出しながら触れ合うのが好きなのは
三石先生の影響を受けているのかもしれない.....