いつも旬な男の物語(143)〜俺は教師だ!「今、一番綴りたいこと」⑲〜

  卒業式後に遊びに行った友だち岸の家に置いてあった漫画本の数を見て俺はびっくり

  した。

 

  何と普通の2段ベッドの1階部分にびっしりと並べてあった!

 

  漫画本は全て背表紙が上になるように整然と並べられていので、見たい漫画本をすぐ

  に取り出せるようになっていた。

 

  多分、ベッドの下にも並べてあったと思うが、これははっきり覚えていない。

 

  岸ともよく遊んだが、家に行くのは初めてだったと思う。

 

 

  俺の漫画本好きは岸の影響によるところも大きい。

 

  メガネをかけていて、一見こども博士のような風貌をしていて、温厚な性格だった。

 

  でも、何かの拍子に岸が誰かと掴み合いの喧嘩を見かけた時には「こいつも喧嘩する

  んだ!」と思った。

 

  それほど普段は穏やかな性格の持ち主で、家に閉じこもってじっと漫画本を読んでい

  る姿が一番似合うタイプの男だった。

 

  ひょっとして今は何かの研究者として働いているかも。

 

 

  小学校時代を振り返ってみると、何人かの先生に巡り合った。

 

  あまり印象には残っていないが、1年間だけ1年の担任をしてもらった市田先生。

 

  小学2年から4年生まで担任をしてもらい『おさるのキーコ』の読み聴かせと放課後の

  ドッヂボールが強烈に思い出に残っている石川先生。

 

  小学5・6年を担任してもらい、俺が生まれて初めて好きになったおとなの女性の西野

  先生。

 

 

  俺にとって.....