いつも旬な男の物語(129)〜俺は教師だ!「今、一番綴りたいこと」⑤〜
幼稚園時代の登園中、黄色い旗を持って横断歩道でこどもたちを見守ってくれていた
おっちゃん。
小学校時代の登校中、同じ旗を持って俺たちの登校を先導し見守ってくれていた高学
年の先輩。
幼いながらも旗を持ってこどもたちを守ってくれている姿にカッコ良さと感動のよう
なものを感じていた。
そんな幼稚園時代の思い出は他にもある。
休み時間だったと思う。
誰かと教室で鬼ごっこのようなことをしていた。
俺は追いかけられる方で、後ろから迫ってくる鬼を見ながら机の間を走り抜けていた。
その鬼に気を取られていて足元の何かに引っかかったのか、机の角に身体が当たった
のか定かではないが、俺はつまずいてこけてしまった。
運悪く俺は顔を机の角にぶつけてしまった。
当たったのは口だった!
上唇か下唇を強烈にぶつけてしまい、スパッと唇が切れた!
唇から大量に出血し俺は病院に運ばれた。
唇を切ってから病院に運ばれるまでの記憶は全くなかった。
俺が気づいた時は唇が何針か縫われていて、口が腫れてるなあと思った。
痛みは多分麻酔の影響であまり感じなかったと思う。
俺は先生と一緒に家まで送ってもらい、先生はおふくろが出したジュースを飲みなが
ら事情を説明した。
おふくろは俺にも「ジュースを飲む?」と聞き「うん」と俺も頷いてストローを刺し
て飲んだ。
今でも三人で勝手口の所に腰をかけてジュースを飲んでる場面はハッキリと覚えてい
る。
先生の顔や名前は忘れてしまったが、情景は俺の記憶にしっかり刻まれている。
この時が幼稚園の先生と密な時間を共有した最初の出来事だった.....