いつも旬な男の物語(84)〜先生の言葉に救われた⑤〜
自分の好きなように組み立てて展開できる英語の授業にも俺は少し自信を失いかけて
いた。
思い通りにできない副担任ではもの足りないのに、思い通りにできる英語の授業にも
自信が持てなくなってきた。
担任はできないが、授業では立派な教科担任だ!
その授業でさえなかなか思うように行かない現実に俺は苛立ちと悔しさを抱えていた。
全部で7クラスの授業を持っていた。
クラスによっては授業での生徒の反応や乗りが全然違っていた。
同じことを言っても受けるクラスもあれば、シーンと静まり返るクラスもあった。
まだまだ俺は新米ホヤホヤの教師で、自分の力量で授業が成り立っているというより
は、生徒たちのおかげで授業ができているという感じだった。
生徒の態度如何で俺の授業成立が決まると言ってもよかった。
ただ、授業崩壊が起こらなかったのは、俺が若さ溢れるエネルギーに満ちていたから。
ガタイの大きさからくるパワーで力づくの授業をしていたから。
この二つがあったから何とか授業がもっていたのかもしれない.....