いつも旬な男の物語(152)〜俺は教師だ!「今、一番綴りたいこと㉗」

 

  「なぁ〜んだ、俺だけじゃないんだ」という失望感も味わった。

 

  特別に俺だけがもらえたんだという優越感にも似た気持ちに浸りたかったんだろうな

  ぁ。

 

  今思い出すと、先生のことが好きだったんだ(^ ^)

 

   

  最後にもう一つ受験のことで印象に残っていることがある。

 

  それは私立の合格発表の日のことだった。

 

  俺の受けた私立高校の合格発表は自宅に郵送で送られてくることになっていた。

 

 

  あれはちょうど放課後の帰宅前のことだった。

 

  合格通知の来た生徒の保護者から次々と「合格しました」という連絡が入り、石山先

  生がその当人に「おめでとう、〇〇君。今、お母さんから合格の電話が来たよ」と声

  をかけていた。

 

  ひとりまたひとりと生徒が声をかけられていく中、俺だけが取り残されていくように

  感じた。

 

  そんな時、先生は「如月君のところはまだ連絡が入ってないなあ。大丈夫かなあ」と

  少し笑いながら俺をからかい気味に言った。

  

  俺は全く不安げな素振りを見せずに「まだ来てないだけじゃん」と言った。

 

  でも、内心はちょっぴり不安だった。

 

 

  それから、すぐに家に飛んで帰り.....