いつも旬な男の物語(151)〜俺は教師だ!「今、一番綴りたいこと」㉖〜
アイスクリームの思い出の次は、高校受験直前の思い出だ。
二学期の三者懇談で俺は公立高校と私立高校の併願受験をすることに決めた。
本命の公立高校は俺の実力ではギリギリ合格ラインかという状況だった。
滑り止めの私立高校も少し手強いかなという感じだった。
でも、俺の中ではそのペアで受験することに決めた。
俺以外にも本命の高校が五分五分あたりか少し厳しいかもという生徒が何人かいた。
みんな冬休みの間にしっかり勉強をして、必ず志望校に受かってやるという意気込み
で頑張っていた。
冬休みが明けて、休み時間に俺は石山先生に呼ばれた。
「如月くん、これ北野天満宮のお守り。しっかり頑張ってよ!」と言って合格祈願の
お守りを頂いた。
俺は「ありがとうございます」と言って受け取った。
内心は俺だけなのかなぁと思っていたが、終わりのショートホームルームの時に先生
が打ち明けた。
志望校合格がギリギリの生徒には一人ずつ北野天満宮のお守りを手渡したということ
だった。
それを知って俺は「危ないのは俺だけじゃないんだ」という安心感が湧いた。
と同時に.....