いつも旬な男の物語(40)〜教師に憧れて㊵〜
新出単語の練習が終わると次は基本文の導入だ!
単語と同じでフラッシュカードを使い、それ以外には絵カードも使った。
その授業で習う文法事項の入ったキーセンテンスの説明と練習を2種類のカードを使っ
て行った。
これまで習った文法事項をしっかり理解している生徒には簡単だったが、そうでない
生徒にとっては益々英語がわからなくなる階段を一つ上がるに等しい作業だった。
今、思い返してみると...
出席確認で硬さがほぐれだし
単語の導入で心地よい緊張感に変わり
基本文への展開で自分のリズムができ始め
本文の内容説明に入る頃には生徒たちと俺とが一体となった感覚になっていた...
俺が授業指導案の最後までやりきったまさにその瞬間に
キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン♫と授業終了のチャイムが鳴った!
完璧のタイミングだった!
自分の創った指導案通りに完璧に授業をやり終えたのはこの時だけだった!
教師になってからではなく、教育実習の時に味わってしまった!
いや、味わったというよりも、「起こった」と言った方がぴったりの出来事だった!
今風に言えば、まさしく「ゾーン」に入っていたという状態だった.....