いつも旬な男の物語(39)〜教師に憧れて㊴〜
さあ、研究授業が始まった!
まずは、出席確認からだった。
名簿順に生徒の名前を呼ぶと「yes」という返事が返ってきた。
呼名と同時に必ず生徒の顔を見て、表情の観察もした。
全員の確認が取れていよいよ英単語の導入だ。
表には英単語、裏にはその単語の意味を書いたフラッシュカードをクルクル回転させな
がらテンポ良く進めていった。
俺の発音の後にすかさず生徒たちが真似をして繰り返した。
新出単語の導入をしている間に俺はドキドキ感も消え去り、心地よい高揚感が湧いてく
るのがわかった。
授業開始の5分間が俺の緊張から高揚へと気分が変化するギアチェンジの時間だった。
それは教師になってからも変わらない!
俺と生徒たちとのオーラルプラクティスが終わると、今度は生徒1人ずつに確認をする
作業に入った。
表の英単語を見せて意味を答えさせる。
それが終われば裏の意味を見せて英単語を答えさせる。
答えにくそうにしていたら、カードをクルッと回転させて答えを想起させる。
いわゆるチラ見っていう感じの技だ。
フラッシュカードによる単語の導入は今も俺の得意技の一つになっている.....