いつも旬な男の物語(28)〜教師に憧れて㉘〜 

 

  実習初日の昼休みに生徒会のメンバーが実習生の控室にやってきた。

 

  生徒会新聞に実習生の紹介記事を載せるためだった。

 

 

  顔写真を撮ってから、インタヴューをされたが、その内容は

 

  「大学を卒業したら教師になるのですか」

 

  「好きな言葉は何ですか」といったものだったと思う。

 

 

  放課後にはインタヴュー記事と顔写真が載った模造紙大の新聞が出来上がり、翌朝

  校内に掲示されることになっていた。

 

 

  俺の担当指導教諭は本田先生。

 

  2年8組の担任で英語の先生。

 

  30歳前後の真面目そうな女性。

 

 

  俺はクラスで紹介され、自己紹介をした。

 

  黒板に大きな字で名前を書き、実習に臨むにあたっての意気込みを生徒たちに語った。

 

  その時、俺は自分が中学生の頃と比べて、教室がとても小さく感じた。

 

 

  その日から俺は本田先生のクラスで2週間手ほどきを受けることになった.....