いつも旬な男の物語(146)〜俺は教師だ!「今、一番綴りたいこと」㉒〜
母方の祖父母は車で30分程のところに住んでいたので、年に数回は遊びに行った。
俺と姉貴だけが祖父母宅に泊まり、次の日に祖父母に送ってもらうこともあった。
じいちゃんは少し背中が曲がっていたが、俺を自転車の荷台に座らせて実家まで送っ
くれたこともある。
荷台にちょこんと座って目を閉じ、自転車が砂利の上を走る時のジャリジャリという
音を聞きながら、すべてをじいちゃんに預けるのがとても心地よかった。
何とも言えないぐらいの安心感と満足感に満たされていた。
じいちゃんに完全に守られているという感じだった。
じいちゃんからは自然と関わることをいっぱい学んだ。
家の真隣を流れる小川に膝まで浸かって、大きなザルを掬い上げて小魚を取ったりし
て遊んだ。
水がとても澄んでいて、鮒やメダカが素速く泳ぐのを眺めているのも興味深かった。
田んぼでは苗を持って土に植えたり、収穫時は鎌で稲刈りもやった。
田植えや畑仕事はほぼ経験できた。
家には牛を一頭飼っていたので、乳搾りもやった。
すぐ近くの堤防まで牛を連れて行って草をむしゃむしゃ食べさせながら、牛と散歩を
するのも凄く楽しかった。
自然や動物たちと触れ合う以外にも、いろんな話を聴かせてもらった.....