いつも旬な男の物語(62)〜出会い③〜

 

  アグネス・チャンの住んでいるマンションが見える海岸で、ブルース・リーの真似を

  して「アチョ〜」と叫びながら飛び蹴りをしたり、周りの景色を眺めながら歩いてい

  た。

 

 

  すると、前から日本の女子中学生らしき制服姿の集団がこっちに向かって歩いて来た。

 

  教師という職業柄やはり中学生を見るとつい目を向ける。

 

  日本でもそうなのに、ましてここは海外の香港だから尚更興味が引かれた!

 

  なんか大きな荷物を重そうに首から下げたり、かと思えば小さなものを持ったりして

  いた。

 

  何となく楽器のように見えた。

 

 

  狭い道もあり通りすがりにどちらかが避けなければならない時もあった。

 

  中学生の一団とすれ違いながら歩いていて、ふと目の前の男性が視界に入った。

 

  距離にして2〜3m程だった。

 

 

  「岡崎!」と俺は思わず大きな声で叫んだ!

 

  「如月?!」と相手も叫んだ!

 

 

  そう、二人は中学の同級生だった!

 

  「やっぱり、岡崎か〜。懐かしいなあ。髪型でわかったぜ」

 

  「お前もすぐにわかったぜ」

 

  「今何してんの?」

 

  「カメラマン。沖縄の中学の吹奏楽部の引率で来てるんだ」

 

  「へ〜偶然だなあ。俺も中学の教師やってるんだ」

 

  「おっ!すげえじゃん。俺は引率のカメラマンだけどな」

 

  「でも、こんなとこで会うなんてほんと偶然だなあ」

 

 

  記念に写真を撮り、帰国してから彼に送った。

 

  

  卒業以来10年ぶりの再会!

 

  それも異国の香港で!

 

  

  こんなことって.....