いつも旬な男の物語(19)〜教師に憧れて⑲〜

 

  彼女は私立の女子中学に通っていたので

 

  普通ならストレートに上の女子高に上がれるのだが

 

  どうも、今の成績では危ないかもしれないという話だった。

 

 

  担任の先生にそう言われたのか、彼女が思っていただけなのか、それは覚えていない

  が、まずは俺の希望通りに女子の家庭教師をすることができたので嬉しかった。

 

 

  教えに行くたびに、まずは芸能関係の話題になった。

 

  「先生は芸能界で誰が好き?」

 

  「私は〇〇が好き」

 

  「昨日の△△(ドラマの名前)見た?」

 

  などなど、そんな話が好きだった(笑う)

 

 

  教える場所は彼女の部屋ではなく居間だった。

 

  畳の部屋に炬燵が置いてあり、そこでお喋りをしたり、勉強を教えたりした。

 

  出入りする扉には磨りガラスが全面に入っていて、中の様子がよくわかった。

 

  

  勉強を教えていると、母親が何度も廊下を行ったり来たりしていた。

 

  ちゃんと真面目にやっているのか、母親は少し心配だったのかもしれない。

 

  1時間ぐらいしたら必ず、母親はジュースとケーキなどを持って来てくれた.....