いつも旬な男の物語(10)〜教師に憧れて⑩〜

 

  鈴鹿の繁華街で寮の男性と一杯やりながらお互いに自分の夢などを語り合った。

 

  その男性は30代で、四国の出身だった。

 

  自分の夢を叶えるために鈴鹿に出てきて期間工として働きながら資金を貯めていた。

 

 

  アルコールもまわり、お互いにほろ酔い気分になった頃

  「俺は散髪屋をしたいんや」とその男性はポツリと言った。

 

 

  真面目を絵に描いたような男性で

  語る言葉に真剣さと覚悟が込められていた。

  二人はそれからも自分の好きなこと・やりたいこと・夢なんかを語り合った...

 

  更に気分が高まった時に

  俺は「自分は学校の先生になろうと思っています」と言った。

 

 

  「如月君は教師に向いてる!」と即答が返ってきた!

 

 

  男性の言葉が俺の琴線に触れた瞬間だった!

  

 「学校の先生になる!」と俺は決断し、「なれる!」と確信した!

 

 

  何の根拠もなかったが、俺の中にはとてつもない自信が漲っていた.....